株式会社ボクス?ジャパン 代表取締役
佐々木美夏さん
共立女子短期大学文科英語コース卒業後、株式会社リクルートに入社。事務スタッフを経て、営業職に従事。ブライダル情報誌事業部、通販ビジネス事業部に在籍する。2002年に課長職に昇進し、最大時には28名のチームを率いる。2011年リクルートを退社し、株式会社ボクス?ジャパンを設立。プライベートでは、8歳の女の子のママ。
vol.8
卒業生の社長にインタビュー!
共立社長のオキテとホンネ
2017.05.12
リクルートのトップセールスを経て、ネットショップの運営をメインで行う「株式会社ボクス?ジャパン」を設立した佐々木美夏さん。多忙な営業職時代に身につけた“事業の効率化”をフル活用し、ショップを軌道に乗せた凄腕経営者です。充実した人生を過ごすために、目標を叶えるために。女性らしく効率化をはかるヒントを教えていただきました。
株式会社ボクス?ジャパン 代表取締役
佐々木美夏さん
共立女子短期大学文科英語コース卒業後、株式会社リクルートに入社。事務スタッフを経て、営業職に従事。ブライダル情報誌事業部、通販ビジネス事業部に在籍する。2002年に課長職に昇進し、最大時には28名のチームを率いる。2011年リクルートを退社し、株式会社ボクス?ジャパンを設立。プライベートでは、8歳の女の子のママ。
――共立女子短期大学卒業後、厳しい競争環境で有名なリクルートに入社した佐々木さん。当初は、裏方の仕事に従事していましたが、営業スタッフとして活躍することを強く希望。異動願いを出し続けたそう。
「当時のリクルートは、営業が花形。年に1回、成績優秀者は武道館で表彰されて、社長に赤いブレザーを着せてもらうんです。ミーハーゆえ、その脚光の浴び方に憧れてしまって(笑)。なかなか希望が通らず心が折れかけましたが、足元の仕事に全力投球。その姿勢を評価していただいたのか、『ゼクシィ』で営業を担当できることになったんです」
――周囲の下馬評では「(営業の)厳しさに付いていけないだろう」などと言われていましたが、ここから佐々木さんの快進撃が始まります。勝因は、既存のやり方にとらわれなかったこと。
「営業新人の私に渡されたのは、過去に広告の掲載を断られた営業先リスト。ひと通り回ってみましたが、契約につながる可能性は低いと判断しました。そこで、皆と同じようにパワープレイに走るのではなく、誰も当たっていない新規の営業先を開拓することに。その結果、ジュエリーブランドから受注が取れたんです! 以降、周囲の見る目も変わり、ビッグクライアントを担当させてもらえるようになりました」
――契約件数が増え、業績が上がれば上がるほど、目の前には事務作業がたんまり…!
「営業って外回りだけでなく、取引先の情報を登録するなど事務作業がたーーくさんあるんですね。ここに時間をかけていては、本来力をかけたいクライアントへの提案に時間が割けなくなってしまう。そこで、メールの返信もパターン毎にフォーマット化するなど、事務作業はすべて効率化しました。忙しいとなかなか足元を固める余裕がないですが、未来のために、今の時間を使うことは大事だと思っています」
――そうして効率化に励んだ結果、入社当時夢見ていたトップセールスの地位を獲得。32歳の時に課長職に昇進し、ピーク時には年間約6億円の契約を獲得していたそう。
「仕事は楽しく充実していましたが、実家が自営業で、経営者の祖父と父の背中を見ていたので、自然と起業することが目標になっていました。そこで目を付けたのは、ネット通販事業。まだ普及する前でしたが、市場のニーズを科学的に分析した結果、『今後、絶対弾ける!』と予想。起業に備え、通販ビジネス事業部へ異動し、物流の仕組み、値付けの仕方などを学ぶことにしました」
――異動して2年後、ネットショップの運営をメインで行う「ボクス?ジャパン」を設立。ここでも徹底的に効率化を図り、事業を軌道に乗せていきます。
「規模を広げすぎると、広い倉庫が必要になり、人手も確保しないといけない。損益分岐のところで、一番利益が出るポイントを効果的に狙っています。また自社で運営している通販サイト『Candy chouchou』では、主に子供のためのパーティグッズを扱っているのですが、娘と映画を観ていても、東京ディズニーランドに遊びに行っても、仕事のアイデアが湧き出るように浮かびます。自分の生活に近いテーマでビジネスしていることも、効率化の一貫といえますね」
――そんな効率化の達人?佐々木さんは、“海外の文化”を提案することにも力を入れています。
「今ではすっかり定着していますが、ファーストバースデーの習慣を紹介したり、名前入りガーランドを最初に扱ったのは『Candy chouchou』なんですよ。このように、海外の文化を広めるためにグッズを販売し、新しい価値観がママやパパ達の間で浸透していくのがたまらなく嬉しいですね。これからもどんどん仕掛けていきたいです!」
――佐々木さんは、女性こそ“しなやかな効率化”に磨きをかけるべきだと断言。その心とは?
「女性は妻になったり、ママになったりと、役割が多いじゃないですか? だからこそ、効率よく物事を進める必要があるはず。しなやかに、というのは、女性として品のある身のこなしで、軽やかに作業を進めているほうが素敵でしょう? 我々女性は頭の切替が早く、同時に複数のタスクをこなす能力に長けている生き物。その能力をフル活用して“しなやかな効率化”に、磨きをかけようではありませんか!」
――は、はい! でもどうすれば、効率よく生きることができるのでしょうか?
「目標を持って生きるというのは、その第一歩。なりたいイメージから逆算して今すべきこと、身につけておくべき能力を導くと、より効率的に、より無理なく時間を使えますよ。私が考える自立している女性とは、このように時間を無駄遣いせず、時間に流されていない人。日々の業務に追わるのではなく、本当にやりたいことに時間を使うために、自分の意思で時間をコントロールしていきたいですね。大げさに言えば、限られた時間をいかにして効果的に使うかは、自分の人生の頂の高さを変えることに繋がりますよ」
――同時に効率化を図るためには、コミュニケーション能力を磨くことも大切だといいます。
「クライアントに効率的にアドバイスしたり、部下に的確に指示したり。コミュニケーション能力が優れていると、より円滑に手際よく仕事を進めることができますからね。この能力を磨くには、学生時代がチャンス! 例えばですが、お年寄りや男性サラリーマンが多く集まるお店などで、アルバイトをするのもおすすめ。普段、自分が関わらない人と交流を持つことで、自然と会話スキルは磨かれます。その能力は、自分の人生をよりスムーズに、豊かなものにしてくれますよ」
――佐々木さんのお話は、充実した人生を過ごすためのリアルなヒントが満載。貴重なお話、ありがとうございました!
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