当館について
明治19(1886)年の創立以来、すでに130年の歴史を重ねている共立女子学園には、長年にわたって収集されてきた日本と西洋の服飾品やその他の工芸品、美術品を多数収蔵しています。これらは長らく学生のための教育資料として、また教員の研究資料として幅広く活用されてきましたが、美術館?博物館への貸し出しなどを通じて、本学コレクションの存在が社会に認知されるとともに、その全面的な公開が望まれていました。
そうした社会的要請にこたえるためもあり、平成28(2016)年10月、学園の創立130周年を記念して、共立女子学園2号館の建設とともに共立女子大学博物館を新設しました。
また、本大学の学芸員資格の実習施設として平成29(2017)年7月に博物館相当施設に認定され、毎年約40名の学生が博物館実習を行っています。
収蔵品の中心をなすのは、江戸時代から昭和時代初期の女性の小袖?着物類、帯などの日本の染織?服飾資料であり、これらのほか、公家?武家?庶民の男性服飾、大名家の婚礼調度類も充実しています。また西洋美術では、イタリアで活躍したデザイナー、マリアノ?フォルチュニィのドレスをはじめとする近代ヨーロッパの服飾類やアール?ヌーヴォーのガラス器、アメリカンキルトなども収蔵品に含まれています。
当館では、「和と洋が出会う博物館」として、所蔵するこうした文化財を展示するとともに、様々な企画展ほか、講演会?ワークショップなどの関連事業を通して、皆様に和と洋の文化の歴史と美に触れていただきたいと考えています。