vol.36 15回生 山口裕美子(旧姓 加藤)
1.今の自分
- おもちゃコンサルタントマスター
- アクティビティディレクター
- 絵画指導スペシャリスト
- 認定NPO芸術と遊び創造協会客員研究員
- イラストレーター
- 障害者福祉施設の造形倶楽部の非常勤講師
「おもちゃ」「遊び」「造形活動」を切り口に、東京おもちゃ美術館や子育て支援施設や福祉施設などで、手作りおもちゃや遊びや絵画指導の講師を務めています。親子の遊びに役立つおもちゃの開発デザインを手がけたり、テレビや雑誌などの手作りおもちゃ?親子遊びの指導監修もしています。
1987年に共立二高卒業後は文芸学部に進学しました。主に昔話や万葉集などの上代文学を学んだのち、卒業後は母校の短大の教育助手になりました。教育助手をつとめる傍らで絵本の夜間の専門学校や美大の通信教育学部にも通い美術の教員免許をとり、結婚後は美大の恩師のもとで手作り絵本を製作したり、おもちゃと遊びについて学びに東京おもちゃ美術館に通い、2000年におもちゃコンサルタントの資格をとりました。
NHK?Eテレ『いないいないばぁっ!』では2007~2011年に「ことちゃんとあそぼ」で親子遊びを監修し、現在も親子番組の遊びの監修などをしています。
2.共立女子第二高校時代の感想、思い出
第二高校時代は卓球部と漫画研究会に所属していました。当時はまだ中学はなく大学が同じ高尾キャンパスを使っていましたので、女子学生も通う華やかな雰囲気の中での登下校でした。私が母校を思い出す時にいつも目に浮かぶのは、ムクドリの遊ぶ広々としたグランドや芝生の中庭です。自然豊かな環境でのんびりと高校時代を過ごせたことは私の宝です。中庭には珍しいキンケイチョウやかわいいウサギが放し飼いにされていて、生徒たちの休み時間の遊び相手になっていました。あの、自然豊かな明るい学び舎というのは本当に宝で、光や風を感じながら過ごすことでどの生徒も落ち着いた心でいられたように思います。当時の学校生活は進学にむけて三年間とにかく勉強というものでしたが、先生たちの指導にしたがってきちんとコツコツ勉強すれば進学できる手応えがあり不安はありませんでした。全体的にのんびりした高校で、生徒と先生方も担任や顧問の枠を越えてとても仲が良かったと記憶しています。
課外活動の白馬登山は特に忘れ得ぬ思い出です。雪渓を登るような本格登山ははじめての私にとって一番の不安は「途中で具合が悪くなって登れなくなってみんなに迷惑をかけたらどうしよう」ということでした。先生たちは「本当に具合が悪くなったら一緒に〇〇先生が降りてくれるから大丈夫。」とおっしゃって、適格なタイミングで休息をとらせ、歩き方を指導するなどして私たち全員を山頂まで連れて行ってくださいました。山頂付近で雷鳥を見た思い出は一生の宝です。
何に対しても「体が弱いからできない」「私にはとても無理」と思いがちだった私はこの登山を通して「やればできると自分を鼓舞すること」や、「自分を信じてコツコツ頑張ること」などを学んだように思います。自然の中で先生方に導かれてのどかに過ごせた三年間は、今の自然遊びが好きで自己肯定感を育む子育て支援をする私のベースになっています。
3.受験生へのメッセージ
共立を目指す方の中には、「女子校は女の園だからこわいかも。私は女の子らしいのは苦手。」などと心配する方もいるかもしれません。安心してください。実は女子校というのは男子生徒がいない分、異性を意識した女の子らしさを演出しなくていいので、生徒たちはとてもサバサバしています。生徒会や部活や文化祭などの行事も全て女子生徒だけでまかなうので、代表もつとめますし力仕事もこなします。男の仕事、女の仕事、といった線引きがない分生徒たちはバリバリ活動をしていて、異性の視線を意識した陰湿ないじめもありません。女の子らしさより自分らしさを大事にできるのが女子校のいいところですよ!
4.学校の良さを一言で
大きな青空の臨める気持ちのいい学び舎と信頼できる先生たち。
5.プロフィール
1987年3月 共立第二高等学校卒業
1990年3月 共立女子大学文芸学部卒業
1992年3月 武蔵野美術大学短期大学部通信教育学部デザイン科卒業
2000年6月 おもちゃコンサルタントマスター?アクティビティディレクター資格取得
2008年4月 東京都八王子福祉園 造形倶楽部非常勤講師
- 著書
『先生も子どももできる楽しいスタンプあそび』黎明書房
『こどもと一緒に!スタンプでつくる!製作あそび&壁面かざり12ヶ月』新星出版社 - 監修おもちゃ
『リングドール(2012年認定グッドトイ)』木の人形工房アトリエ朝香
『ごっこつみき(2013年認定グッドトイ)』木遊舎
『おともだちパペット』nobukuma TASSE - ウェブサイト
Eテレ子育て番組関連サイト『すくコム』の遊びのコンテンツ
『やまぐちゆみこ先生の一日一絵ほっこり親子あそび』にて365以上の遊びを紹介。
東京おもちゃ美術館関連サイト『good-us(グッドアス)』にて
親子遊びと手作りおもちゃのイラストコラム「あそびのタネおもちゃのタネ」を連載中。