Vol.50 中嶋 舞子(旧姓:稲葉) 25回生
1.今の自分(自己紹介?職業紹介)
おもに学校?公共図書館向けの児童書を企画?編集する小さな出版社?今人舎(いまじんしゃ)で編集者をしています。両親が起こした会社で、新卒入社、今年父との共同代表になりました。版元編集者は著者?画家?作家の先生や印刷所との交渉?進行管理などで忙しく自身が書くことはあまりありませんが、うちは編集者が取材執筆を担うことも多くあります。私自身は二中高時代からスキー(後述)一筋でしたのでスポーツ関係の担当が多く、「選手をささえた人たち」シリーズは著者としてクレジット頂きました。
ロングセラー『ドラゴン学』『魔術学』などの仕掛け絵本は、新人時代、同期の女性と共に派遣されたイタリア?ボローニャ国際ブックフェアで偶然出会った本で新刊『幽霊学』まで14冊! 思い入れがあります。
2014年からは、終戦の日の記憶を文?絵で寄せてもらう証言集「私の八月十五日」シリーズを出し始め、これまでに250人程の証言を収録。本人の肉声の収録も同時に進め、本をタッチすると音が聞ける音筆と一緒に平和資料館などへ寄贈しています。戦後75年の今年はNHKおはよう日本ほかメディアも多く取り上げてくれました。実はこのOGファイルのお話をいただいたのも、二中で担任として御世話になった伊藤久仁子先生がこの活動を知ってくださったご縁です。
昨年は父が「NPO子ども大学くにたち」をたちあげ、今人舎がその事務所を兼務。各界の一流の先生が大学レベルの内容を児童に講義する活動で、プレ開校では林家木久扇師匠、柳田邦男先生、服部幸男先生、北京五輪ソフトボール金メダリスト佐藤利恵先生が講義を引き受けてくださいました。書籍編集でお世話になった監修?著者の先生とのネットワークが生きています。
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中嶋顔写真、『ドラゴン学』などの書籍
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「私の八月十五日」取材風景あり
2.共立女子第二中高時代の思い出、学校の良さや受験生に伝えたいこと
二中から入学して体操部に入部。「女子しかいない?!」と得体の知れない不安を抱えて入学しましたが、すぐに女子校にどっぷり浸かりました。制服スカートの下にジャージを履くスタイルは健在なのでしょうか?今思えばだらしなく、先生方に窘められるのも納得ですが、当時は、自宅付近は雨なのに学校は雪という気温差を凌ぐためか、そのスタイルが日常。体操部の「白ジャー」(白い部活ジャージ)で過ごす時間も長かったです。食べるのが遅くて昼練がいやだったことや、ほとんど着替えながら終バスにダッシュしたこと、体育大会で、広いグランドを「飛び魚」と称して体操部員がバク転や展開をして回るという謎の演出(私は側転レベル)を共有した体操部時代の友人とは、アメリカで結婚した子の帰国に合わせ、今でも年に1度バーベキューをする仲です。何を話しても話さなくても安心感があるのは、あの時代に共立の雰囲気を共有したからこその宝物だと思います。
入学前からフリースタイル?アクロ(当時からマイナー競技。フィギュアスケートのスキー版?)を続けており、高校入学後に活動が本格化。部活に入らずジムに通って基礎トレを積み、週に1回学外の所属チームで練習という生活でした。高校途中で国の強化指定選手となり、海外合宿やら試合やらで休んでばかり。いつだったか始業式か終業式で講堂にて、海外大会での入賞を発表して頂き、起立した時は恥ずかしかったですね。勉強もなんとか両立していましたが、工夫や努力というより、とにかくスキーに一生懸命というような生徒でした。それでも周りから浮いたり、特別扱いされたりということがなかったのは、先生方の配慮と「なば(あだ名)はそういう人」と見守ってくれた友人たち、後援会の役員として学校との関わりを密にしていた両親の努力があってこそと、親になった今、つくづく感謝しています。
3.受験生へのメッセージ
在学時代は、グランドまでなんでこんなに遠いんだとぼやいていましたが(昔は遠かった)、あれだけ広々とした構内?空?400m trackは狭い都内では難しいと思います。高台に建っているので開放感があります。豊かな自然は過ごす人の心も柔軟にして、校風をつくるものです。ぜひご自身で実感してみてください。また、私には中2と小2の娘がいますが、私のころと比べるといろいろなことを知っていて随分と大人っぽい。世界中からいくらでも情報を得られるからかも知れません。でも娘には、考えていること?したいことを自分から発信しないと真の情報は集まらない、そして集まった情報から自分で選び取っていこうと話しています。共立には、こうした、子供からの発信に反応してくださる先生方、友人がいると思います。
4.この学校の良さを、ひと言で表現すると…
のびのび自分らしくいられる
5.プロフィール
早稲田大学(今は無き)第二文学部卒業
株式会社エヌ?アンド?エス/株式会社今人舎入社
現在に至る