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家政学部[被服学科] 家政学部[被服学科]

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家政学部 被服学科ニュース詳細

更新日:2025年12月20日

授業紹介

体験による学びを重視 「衣生活とサイエンス」と「週末縄文人」

被服学科のカリキュラムには、いくつかの理系科目があります。例えば、「被服材料学I,II」、「被服管理学」、「被服材料学実験」、「被服管理学実験」などです。理科や数学に苦手意識のある学生でもこれらの科目に安心して取り組めるように、「被服基礎科学」および「衣生活とサイエンス」という導入科目を1年次に履修します。

 

「衣生活とサイエンス」は、化学実験に必要な手技や計算の基礎を学んだり、糸や織物を手作りしたりする体験型の授業です。例えば、「原始の糸づくり」という授業回があります。縄文時代の昔から、日本人は自然界に生育している植物から繊維を得て糸を紡ぎ布を作製してきました。店舗やオンラインショップで服が簡単に手に入る現代ですが、体験を通じて糸や布を自作する困難を想像することが狙いの授業です。麻の繊維をつなげて長い糸を作る作業を「績(う)む」といいます。この「麻績み(あさうみ)」を学生に体験してもらうのですが、YouTube*の動画を授業に活用しています。

 

「週末縄文人」は、普段はサラリーマンである二人の男性が週末だけ縄文人の生活を行い、その様子を撮影した動画を公開しているYouTubeチャンネルです。現代のものは一切使わず、火を起こし、土をこねて土器を作り、竪穴式住居まで作ってしまう二人の奮闘からは、縄文人の文化や技術を知ることができるだけでなく、体験することによってのみ知り得る学びについて教えられることが多々あります。

 

この度、ご縁があって「週末縄文人」を運営されている縄(じょう)様に、「衣生活とサイエンス」の授業を見学していただく機会を得ました。授業の冒頭に、「週末縄文人」の活動のご紹介と、実際に作られた、カラムシ(苧麻)の編布(あんぎん)や、木の皮ポシェット、土面などの実物を披露していただきました。編布は、1日に10時間以上作業して、のべ15日かかったとのことです。動画からもその大変さは十分に察することができるのですが、実物を見てご本人からお話を聞くことで、一層その困難を実感することができた貴重な体験でした。貴重な機会をいただいた縄様に御礼申し上げます。

 

被服学科では、体験を通じた実践的な教育を重視しています。自然と向き合いながら想像力と創造力を磨く学びは、自立?自律した社会生活を営む力となり、持続可能な社会に貢献できる人材の育成へとつながっています。

 

上: 学生に語りかける縄様。「週末縄文人」を始めた動機や活動についてお話いただきました。  
右: ご持参いただいた数々の作品。最下段が苧麻の編布: 中段左から、土器に模様をつけるための縄、ナイフに加工した黒曜石、土器に模様をつけるための道具、鹿角を加工した縫い針、植物の根から作製した紐、編布制作の錘(こもづち)。上段左から、研磨石、土面、木の皮ポシェット。  

参考

週末縄文人

糸だけで丸10日】縄文時代の“服”を作る 前編

【一本の草の華麗な変身】縄文時代の“服”を作る 中編 

 

関連リンク

共立女子大学 家政学部 被服学科

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