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国際学部

Faculty of International Studies

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国際学部ニュース詳細

更新日:2023年07月11日

学生の活動

【国際学部】学生広報委員による前期学部講演会 講演者へのインタビューレポート

 皆さんこんにちは。国際学部学生広報委員の中川萌加です。今回は、JICA海外協力隊として活動されていたお二人へのインタビューについてレポートします。


 2023年5月25日、JICA海外協力隊として活動されていた細田さんと牧薗さんをお招きし、国際学部の講演会が開かれ、多くの学生と教職員が参加しました。そして講演会終了後にはお時間をいただきインタビューを行い、貴重なお話をお伺いしました。



         

左:牧薗さん、中央:細田さん


Q:青年海外協力隊に応募する上で、大切なことや、やっておくといいことはありますか?

 ボランティア活動に参加したり、とにかく新しいことに挑戦することです。いろんな引き出しを増やして、自分の興味のあることや関心を見つけていくことが大切です。




Q:スリランカでは学びを受けている人でもメディアリテラシーに欠けていることがあり、カルチャーショックを受けたそうですが、異国の地でそのような問題に対してどのように向き合っていましたか? 

 当時フェイスブック等でシェアされたポストがきっかけのようでしたが、教鞭を執る方から、日本人は人の肉を食べるのかと半信半疑で聞かれたことがありました。日焼けした際に隣人から“ニーグロ”になったねと言われたことも。差別語という認識はなく、本屋で手に取った英語の参考書には、現地語の「黒」の訳がそのように記載されていました。現地語では情報を取捨選択できるほどの情報量がないのだと考えました。そしてその時、私自身も自分が知る世界は日本語で情報収集可能な範囲に限定されているのだとハッとしました。ですので誤解が生じている際は、自分の主観を押し付けずに事実を端的に伝えることを意識していました。



          



Q:生活環境などが未整備の地で、目の当たりにしたことで辛くなったりしたことはありましたか?また、どのように乗り越えましたか? 

 確かに、辛くなることや無力感に苛まれることはありました。しかし、自分が見聞きしたことや経験を糧にすることを意識して、まず自分が関わっている人を幸せにしようと思い乗り越えました。 



Q:派遣中は何かに葛藤することはありましたか? 

 派遣中は本当に深く自問自答して葛藤も多くありました。やりたいことはあるけれど、能力不足を感じたり、環境面で難しいこともあります。また、現地の方が幸せそうに生活しているのを見て、自分の援助は必要なのか?勝手に援助をしているのではないかという考えに陥ったこともありました。ですが、その葛藤をも自己分析して、自分の関心や適正に結び付けることによって、今後どのように国際社会で貢献できるかというヒントになりました。 





Q:後悔していることはありますか? 

 後悔ではないのですが、語学力に対して不安があり留学などを繰り返していましたが、そんなに遠回りしなくてもよかったのかな?と思います。JICA海外協力隊では語学に対する手厚いサポート体制も研修期間にあるので、もっと早い段階で参加してもよかったのかもしれないという気持ちはあります。しかし、当時の自分の視野ではベストな選択だったと思いますし、留学やボランティア活動の経験は自分の糧になっているので後悔はしていません。 



Q:共立生へメッセージをお願いします。 

 将来設計では周りの理解ももちろん大切ですが、心の声も尊重してみてください。悩んで決断した道であれば、過去を振り返っても悔いではなく自分の資源や教訓として残ります。私は、共立女子大学国際学部を卒業後就職しないことを決めてから「やるしかない」という気持ちで、迷いを断ち切るように周りに宣言していました。意志を言葉にすると行動に繋がって、応援してくれる人たちにも出逢えました。JICA海外協力隊は現地に根付くボランティア活動だからこそ得られる経験があり、世界にネットワークを広げることができます。もし少しでも興味があれば、ぜひ選択肢の一つに入れてみてください。活字からの習得と自分で経験する体得、どちらも大切に。 




 インタビューを行う中で1番印象に残ったことは、言葉や認識の誤りに対して自分の考えを押し付けるのではなく事実を伝えると言う部分です。私が留学をした中でも「日本はこんな国だ」ということを色々伝えていたのですが、その人にとってはそれが日本に対する認識の全てになってしまう可能性があるということに気がつきました。だからこそ、異国の地だったり異文化交流をする際には、事実を述べることが大切なのだと学びました。様々なお話を聞く中で本当に多くの気づきや学びがあり、とても貴重な時間を過ごすことができました。今回のお話をこれからの経験に活かしていきたいと思います。 


 (2023年7月11日追記)細田さんは2023年8月1日より、 独立行政法人 国際協力機構(JICA)のインドネシア企画調査員(企画)にお勤めになるそうです。






国際学部学生広報委員 中川 萌加